葛飾キャンパスがある金町周辺の企業や行政と協力し、地域を盛り上げるイベントを企画・運営。
地域貢献サークル カナラボ
地域の子どもたちに科学の楽しさを教えたり、研究を生かした地域企業への支援など、東京理科大学ではキャンパス周辺地域への貢献活動を積極的に行っている。その活動は授業の一環だけに留まらず、課外活動にまで発展している。地域貢献サークル「カナラボ」では、葛飾キャンパスがある金町周辺の企業や行政と協力し、地域を盛り上げるイベントを学生たちで企画・運営。現在は、代表である工学研究科の大井さんをはじめ、約70人の学生が在籍する団体にまで成長した。「前身となる地域貢献の団体から派生し、2022年から私を含む数人のメンバーで金町での活動を始めました。最初は小中学生の夏休みの宿題をお助けする、自由研究教室を開催。好評だったので、理科を応用した工作教室や留学生による料理教室など、あらゆるジャンルのイベントにチャレンジしていきました」と大井さん。特に理科系のイベントや工作教室は“理科大生が企画する”というキャッチーな点や、自分の作品をお土産にできることもあり、多くの親子連れが参加するという。また、2023年7月からは再開発に伴い空きテナントとなったビルの一室を借り、「カナラボハウス」という活動拠点を設置。週4日、放課後の小中学生向けに「宿題お助け部屋」を開いている。「あくまで“お助け”になりますが、学生が交代で、学校や塾の宿題の相談に乗りながら一緒に考えます。 全科目に対応していますが、最近は中学受験の入試問題なども相談されるので、学生側も必死ですね」。予約や利用料金も要らず、気軽に参加できるため、常連の子どもたちで満員になる日もあるという。お迎えに来た親御さんからも、直接感謝の声をいただいているそうだ。「こうして企画を成功させることもそうですが、続けていくことが一番大変です。学業との両立や難しい企画のお題が来たときは、理科大で学んだ、明確なゴールとそれまでのステップを具体的に設定することを意識しています」と語る。今後は人気のイベントにも力を入れつつ、国際的な視点を入れた企画も増やしていきたいという。カナラボの新たな活動と発展に、今後も期待したい。